本当に癒されるためのヒント⑥「良いセラピー技法を選ぶ」その1

皆様、

こんにちは。

さて、癒しシリーズ、今回からは、良いセラピー技法とはどういうものなのかについてのお話をしたいと思います。

私の専門は心理なので、まずは心理療法の話になりますが、
私は、心理学が世界一進んでいるカリフォルニアで、しかもその中でもおそらく1,2を争うほどの素晴らしいプログラムを持つ大学院で心理学と心理療法を学びました。
それが、いかにラッキーなことだったかは、当時はあまり自覚していませんでした。
なんせ、その大学院も綿密にリサーチして見つけたわけでもなんでもなく、当時留学していた英国の学校の先生がその大学院の学長の友人だったのでたまたま知ったのです。
当時はまだ知る人ぞ知る学校だったので私なんかでも入れましたが、その後どんどんレベルが上がってしまい(しかも学費もすごく高くなってしまい)、今私が受けても絶対受からないし通えないと思います(笑)。
帰国して、日本の現状を知れば知るほど、改めて自分の幸運に本当に感謝しています。

何が幸運だったかというと、第一に、
現在主流とされている心理療法をすべて一通り学ぶことができたことです。

日本の大学院は、自分が入った学校、そして指導を受ける先生がたまたまどの技法を使っていたかで、自分のセラピストとしての技法がだいたい決まってしまうようですが、
私が行った大学院の場合、フロイトの精神分析から始まり、ユング派、サイコダイナミクス、クライアント中心主義、アートセラピー、家族セラピー、チャイルドセラピー、カップルセラピー、グループセラピー、ゲシュタルト、ハコミセラピー、ナラティブなどのポストモダン、薬物・アルコール依存治療、診断方法、精神薬理学など、すべて学ぶことができました。
(認知行動療法(CBT)だけはありませんでしたが、CBTは大学院を出た後のインターン時代にさんざん使わされました 笑)
しかも、教えてくれるのは、すべてその技法で実際に開業しているプロのセラピストたちばかりです。
(米国は、大学院の教授でも必ず自分のプライベートプラクティスも持っています)
そして、その授業がどれも、おどろくほど実践的でした。

例えば、家族療法の授業なら、クラスメート同士で役作りをして、家族として部屋に入ってきて教授から家族療法を毎週受けました。
もちろん、皆家族と離れているのでそうやって役作りをしたわけですが、
近くに家族が住んでいるクラスメートは、本物の家族を連れてきていました。
グループセラピーの授業でも毎週Tグループ(グループセラピーの一種)をやらされましたし(あれはきつかったな 笑)、
チャイルドセラピーの授業でもやはり自分が子ども役を演じてクラスメート同士セラピーをやりあったりしました。
もちろん、週に何百ページも文献を読まされた上でです(笑)。

あれほど勉強して、あれほど中身が濃かった日々は後にも先にもあの3年間の大学院時代だけだったと思います。
むちゃくちゃ苦しかったですが、同時にむちゃくちゃ楽しく、本当に充実していました。

帰国後、日本の心理士さんたちと話をしていて、
「先日、なんとかという技法の研修に参加したけど、
それを教えてくれる某大学の先生が、その技法を使ったことがあるのは10年間で100回だと言っていた」などと聞いて、ちょっとびっくりしたものです。
10年で100回と言えば、1年で10回。
平均すると月に1回未満(!)

・・・そんなにわずかな実践経験しかないのに教えることができるなんて、ちょっとすごいですね。
アメリカではありえません。


そして、何よりも良かったのは、自分も実際に、そうした技法の第一線のセラピストたちからセラピーを受けることができたことです。

これは米国の大学院がすべてそうだという訳ではないかもしれませんが、
私の通っていた大学院はヒッピームーブメントの流れを強く受け継いだところで、
(そのせいで、どれだけ楽しかったことでしょう☆)
自分自身のワークをすることを強く奨励していました。
(これは、次に書こうと思っている「良いセラピストとは」の話にもつながるのですが)

ほとんどの授業が瞑想から始まりましたし、
(今日本で大流行のマインドフルネスがちょうど向こうで脚光を浴びていたところでした・・・もう20年近くも前ですが。そう考えると、やはり日本の心理学は米国に比べ20年は遅れているという説も少しはうなづけますね)
日頃から瞑想を習慣づけることをたくさんの先生からすすめられました。
一番笑ったのは、精神病理学の授業で、必読文献リストにDSMと並んで瞑想の本が入っていたことです(爆)。
その先生(ものすごく成功している開業セラピストでした)がいかに瞑想を重視していたかの証拠ですね。

そして、「自分の内面を見つめなさい。自分自身がセラピーを受けなさい。特に自分が実習でクライアントに会い始めたら必ず自分もセラピーに通いなさい」といろんな先生に強く言われ、
大学院の在籍中とインターン時代はほぼずっと、毎週せっせとセラピーを受けていました。

帰国してから、日本の大学で教えている先生たちは、ほとんど自分がカウンセリングを受けたことがないどころか、
受けないことを薦めている先生もいると聞いて、びっくり仰天したものです。


セラピストが自分もセラピーを受けるべき理由はいくつもあります。

ひとつは、自分自身の問題をある程度解決せずに人の癒しを手伝えるほど、この仕事は甘くないということです。
(まあ、月に1回未満しかセラピーしなくていいのなら別に甘くても構わないのかもしれませんが 笑)

もうひとつは、もっと当たり前の話で、
ぶっちゃけ、ラーメンの味を知らずにラーメン屋ができますか?(爆)ってことです。

自分がラーメンを食べたこともない(セラピーを受けたこともない)のに、お客さん(クライアント)の体験(ラーメンの味)が分かるはずないですよね。

そういう、良いセラピストになるうえである意味当然のことを、当然のように教えてもらえる環境にいたことが、
本当に本当に、どれほどラッキーなことだったか。
今だに私はその幸運に感謝しています。

・・・長くなってしまったので今日はこの辺で。
(なんだかこの連載、書き始めるとどんどん書きたいことが増えてしまい、当初考えていたよりずっと長いシリーズになりそうです 笑)



久しぶりに、コラムも更新しています。

私の癒しオタクの遍歴の一環で、お金を全然ドブに捨てなかった(笑)2年前の素晴らしいワークショップでの体験が書いてありますので、よろしければどうぞお読みください。

たとえ生まれてきたくなかったとしても、幸せな人生を送ることはできる


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夏至の日の北海道神宮。
私の大好きな場所のひとつです。






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by premamft | 2016-06-22 20:42 | 癒し

札幌のトラウマセラピスト、藤原ちえこのブログです。日々の出来事や感じたことをつれづれなるままに書き綴っています。(当ブログはリンクフリーですが、ブログ内の記事を引用する場合はひとことお知らせいただけると幸いです) ☆2017年5月、ブログタイトルを変更しました。 プレマカウンセリングルーム


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