明るい鏡~本当のわたし、そしてあなたを映し出す

札幌のトラウマセラピスト、藤原ちえこのブログです。癒しにまつわる話、日々の出来事、宇宙のしくみ、特別養子縁組で迎えた我が子のこと等々、雑多に気まぐれに書き綴っています。(当ブログはリンクフリーです。皆様のお役に立てればとてもうれしいです) プレマカウンセリングルーム ©2007-2018 Chieko Fujiwara 

!!!

今日は、久しぶりに真面目な投稿です。今日の朝日新聞の朝刊のある記事を読んで、あまりにもやりきれない気持ちになったので、ここに書いてみます。

朝刊のオピニオンページに、元警察官の方からの投稿が載っていたのですが、
その方が在職中の10年前に、小学生の養女に性的暴行を繰り返していた義父を逮捕したという事件があったそうです。
その女の子は、学校側に性的虐待の事実を打ち明けたそうですが、
学校側の指導記録には「つらいことにも負けない強い子どもに育てる指導をした」と記され、その他に必要な措置は何も取られていなかったそうです。

………これを読んだときには、本当に言葉を失ってしまいました。そういう反応をした教師の共感力のなさ、危機感の欠如に唖然とするばかりです。
教師にそんな対応をされた少女の絶望感を思うと、本当にやりきれない気持ちになります。「つらいことにも負けない強い子ども」って……?まったく冗談じゃありません。

最近は、子どもの虐待死の報道が相次ぎ、その元警官の方の投稿も、その現状を憂えてのものですが、
私もスクールカウンセラーとして実感しているのですが、
日本は本当に、虐待への教育現場、行政、司法の対応が信じられないほどお粗末な国です。
私も学校に勤務しながら「これがアメリカだったら、こんなことで絶対我々が悩まなくてすむのに…」とため息をつくことばかりです。

私が住んでいたカリフォルニアでは、児童虐待は刑法違反でした。つまり、虐待は即警察の介入事案になるわけです。
しかも教師をはじめ、セラピスト、医者から果ては街の写真屋の店員に至るまで(児童ポルノ撮影の写真などがあるからですね)、何十種類もの職種が虐待の通報義務者に指定されていました。
つまり、それらの職業の人間は虐待の疑いがあれば必ず通報しなければいけないと法律で決まっていたわけです。
通報を怠ると、教員免許でも医師免許でもすぐに剥奪される恐れがあるので、少しでも虐待の疑いがあれば通報義務者は何のためらいもなく通報していました。
その虐待が事実かどうかなど、通報者が心配する必要はまったくないのです。それを調査するのは通報を受けた側の仕事だからです。
(カウンセリングを教える大学院では「児童虐待の通報」という授業は必修科目でしたし、もちろん資格試験でも必ず出題される項目でした)

そして、通報を受ける専門の機関があり、そこの専門職員と警察官が一緒に虐待の恐れのある家庭に急行できるようなシステムがきちんとできていました。
性的虐待の通報があろうものなら、その日のうちにその子どもは確実に保護されます。
私は日本の専門家のツアーに付き添ってその機関の1つを見学したことがありますが、警察官の待機場所から被虐待児の兄弟が遊べる専用スペースまでが備えられ、
日本からのお客さんたちは日本との余りの差に呆然としていました。
先進国の実情を視察しに来たのに、かえってやる気をそがれてしまったようでした(笑いごとじゃありませんよね)。

きちんとした通報制度がないばかりに、
また、通報にきちんと対処するシステムが機能していないばかりに、
どれだけの虐待が社会の網の目からこぼれ落ち、子どもが苦しんでいるかと思うと本当に心が痛みます。

すべての子どもが心からの笑顔でいられる社会が早く来るように、
私も微力ながら何ができるかをこれからも考え続けようと思います。








by premamft | 2010-03-12 23:12 | カウンセリング
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30